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「宇宙漂流」小松左京

「宇宙漂流」小松左京
「宇宙漂流」
ジュブナイル。子供たちが乗った宇宙船が操縦不能となり太陽系からどんどん離れて漂流してしまう…
今読むと子供たちの冒険もので安心して読めるけど、当時の子供たちはこれをワクワクしながら読んだのかなぁと思うと、小松左京の才能のふり幅の広さに驚く。

「SF日本おとぎ話」7編
おとぎ話しをモチーフにした短編。くだらないけど、あははと読めてしまう。

読了日:2022/08/16

「望郷の戦記―奇蹟の一式陸攻」蔵増実佳

「望郷の戦記―奇蹟の一式陸攻」蔵増実佳
ラバウルに赴任し、生還した筆者の記録。
ラバウル島での戦闘については、水木しげるの漫画や今村均氏などの話しで、地上戦が過酷で玉砕があったり、補給が途絶えて自給自足していた話を読んだ。
https://bookbookman.blog.fc2.com/blog-entry-565.html
https://bookbookman.blog.fc2.com/blog-entry-307.html
https://bookbookman.blog.fc2.com/blog-entry-306.html

筆者は一式陸攻の搭乗員だったので、空の戦闘。
どんどん仲間が戦死していくのに、淡々とした印象を受けた。それは筆者は技量が優れていて運も良く無事に生き残れたが、感傷的になったりする間もなく、戦闘に駆り出されて来る日も来る日も飛んでいたからなのだろう。

日記やメモが残っていたため、細かい記録が丁寧に書かれている。過大された記憶ではないため、戦況がどんどん悪くなっているにも関わらず、少ない戦力でも戦わなければいけないのが、本当のことだと知れる。援軍がないため、残った戦闘機で夜間の視界が悪い中で奇襲をしたり、もっと戦力があれば敵をやっつける事ができるのに!という声が切ない。

お休みの日の島での暮らしぶりには少しほっとさせられたし、日本に戻って来る時も最後までドキドキした。
生き残りの方の証言は貴重だ。

読了日:2022/08/14

「新編 夢の棲む街」山尾悠子

「新編 夢の棲む街」山尾悠子
山尾さんが20歳の頃に書いた「夢の棲む街」。その世界に再訪する物語の「漏斗と螺旋」。
漏斗状の街、まだまだお話しが出来そう。もっともっと街の景色を見てみたい。

「薔薇色の脚のオード」
とにかく美しい。人形ってどうも苦手だったんだけど、「薔薇色の脚」の踊り子たち、山尾さんの作品をリスペクトして理解して丁寧に作られたのが伝わってきた。時に醜くて苦しくて。でも美しかった。

普段は文庫派なので高い本は買わないんだけど、山尾さんは特別も特別。値段を惜しまずに買える現役の作家では唯一かも。

ずっと大切にしたい一冊。


読了日:2022/08/14

1月の読書メーター

1月の読書メーター
読んだ本の数:3
読んだページ数:881
ナイス数:0

夢からの脱走 (新潮文庫 こ 8-6)夢からの脱走 (新潮文庫 こ 8-6)
読了日:01月22日 著者:小松 左京
ぬすまれた味 (ケイブンシャ文庫)ぬすまれた味 (ケイブンシャ文庫)
読了日:01月18日 著者:小松 左京
ソルハ (集英社文庫)ソルハ (集英社文庫)
読了日:01月08日 著者:帚木 蓬生

読書メーター

12月の読書メーター

12月の読書メーター
読んだ本の数:3
読んだページ数:704
ナイス数:1

宇宙人のしゅくだい (講談社文庫 こ 4-4)宇宙人のしゅくだい (講談社文庫 こ 4-4)
読了日:12月31日 著者:小松 左京
こちら“アホ課” (ケイブンシャ文庫)こちら“アホ課” (ケイブンシャ文庫)
読了日:12月18日 著者:小松 左京
闇の中の子供 (新潮文庫 こ 8-4)闇の中の子供 (新潮文庫 こ 8-4)
読了日:12月03日 著者:小松 左京

読書メーター

「私はガス室の「特殊任務」をしていた」シュロモ・ヴェネツィア

「私はガス室の「特殊任務」をしていた」シュロモ・ヴェネツィア
強制収容所の話しは今までも見聞きしていたし、「夜と霧」で生き残りの方の話しも読んで衝撃を受けたが、それらとはまた違ったおぞましい真実を知ることになった。

イタリア系ユダヤ人の男性がビルケナウの強制収容所に収容されたが、ガス室送りではなく同胞のユダヤ人をガス室に送り、遺体を焼却処理し、ガス室を掃除する等の特殊任務に就くことで生き延びた。ドイツの旗色が悪くなり、同じ作業をしていた仲間たちが証拠隠滅のために処分された時も免れた。

しかし、記憶を蘇らせて語ることがどれだけ恐ろしく過酷なことか。死んだ方がましだと思うだろう。感情を無くして作業をしていても、匂いや感触が記憶と共に残っていることだろう。でも貴重な証言だ。

日本人だって当時信じられないような残虐な行為を行っていた者もいたし、戦争自体が殺し合いであるけれど、こんなふうにユダヤ人だからと差別し、殺す権利なんて誰にもない。

人を狂わせる戦争はもう二度と起こって欲しくないのに、戦争はなくならないのか。

読了日:2022/07/30